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Excelのベータ分布:不確かな割合・率・パーセンテージ

ガイド · 2026年10月更新

ひとことで言うと:更新率のような、不確かなパーセンテージです。常に0%〜100%の間に収まり、2つの数値で、中心がどこで、どれだけ確かかが決まります。

ベータ分布は、更新率、市場シェア、歩留まりのように、0〜1の間に収まる必要がある、不確かな割合・率・パーセンテージを表します。2つの形状パラメーター、アルファ(α)とベータ(β)で決まり、平均はα / (α + β)です。Excelでは =BETA.INV(RAND(), alpha, beta) で値を引けます。アルファが8、ベータが2の更新率なら、平均は80.0%、P10は63.2%、P90は93.9%です。

ベータ分布とは

正規分布では、パーセンテージが0%を下回ったり100%を超えたりしえます。ベータ分布ではそれが起きません。0〜1の区間の中にだけあり、2つの形状パラメーターで、区間内のほぼどんな山の形にも曲げられます。アルファがベータより大きいほど、値は1に近づきます。両方が大きいほど、山は細くなります。

グラフの見方:線は、アルファとベータの組ごとの形です。線の山があるところが、そのパーセンテージが最も出やすい値で、山が細いほど確実性が高いことを示します。

アルファとベータの3つの組み合わせによるベータ分布の密度0%〜100%の間の3つのベータ分布の密度。アルファ2・ベータ2は50%を中心とする左右対称の山、アルファ8・ベータ2は87.5%付近で山になり左に裾が伸び、アルファ2・ベータ5は20%付近で山になり右に裾が伸びます。0%20%40%60%80%100%α 2, β 2α 8, β 2α 2, β 5
0〜1のベータ分布(パーセンテージで表示)。平均はα / (α + β)で、50%、80%、約29%です。
数式:平均、山の位置、標準偏差
ベータ分布の数式(α = アルファ、β = ベータ)。α = 8、β = 2の場合の計算例
量数式と計算例
平均α / (α + β)
= 8 / 10 = 80.0%
山の頂点(最頻値)(α − 1) / (α + β − 2)
= 87.5%
標準偏差√(α β / ((α + β)² (α + β + 1)))
= 12.1%
60%を下回る確率=BETA.DIST(0.6, 8, 2, TRUE)
= 7.1%

平均と標準偏差からアルファとベータを決める

アルファとベータで考える人はほとんどいません。「約80%、プラスマイナス10ポイント」(平均0.8、標準偏差0.1)と言えるなら、パラメーターは次のように決まります。α + β = mean × (1 − mean) / sd² − 1 = 15、そしてα = mean × 15 = 12、β = 3です。このベータ分布は、上のもの(標準偏差12.1%)より細く、P10 – P90は66.3%から91.9%です。α + βには便利な読み方があります。見積もりの裏にある観測数のように働くので、数件で見た率は幅の広いベータ分布に、数百件で見た率は幅の狭いベータ分布になります。

Excelでのベータ分布

BETA.INV(probability, alpha, beta, [A], [B]) はパーセンタイルを返し、RAND() を使えば乱数による値になります。数式は =BETA.INV(RAND(),D16,F16) です。省略できるAとBで、分布を20〜60日のような別の区間に引き伸ばせます。PERT分布はこの方法で引いており、PERTは、最小から最大に引き伸ばしたベータ分布です。BETA.DIST(x, alpha, beta, TRUE) は、値がx以下になる確率を返します。

契約を更新する顧客の割合、アルファ8・ベータ2のベータ分布xellstormが10,000回引いた値のヒストグラム。理論上のベータ分布の密度を線で重ねています。100%側に寄り、左に裾が伸びています。P10は63.2%、P90は93.9%です。0%20%40%60%80%100%P10 63.2%P90 93.9%
契約を更新する顧客の割合、α = 8、β = 2のベータ分布。棒:xellstormによる10,000回の引き、線:理論上の曲線。
Excelでのベータ分布:Excelファイルの16行目。アルファはD16、ベータはF16
セル数式値
乱数 u(I16)=RAND()
引いた値(J16)=BETA.INV(I16,D16,F16)
1つのセルで引く=BETA.INV(RAND(),D16,F16)
平均(K16)=D16/(D16+F16)80.0%
P10 (L16)=BETA.INV(0.1,D16,F16)63.2%
P90 (M16)=BETA.INV(0.9,D16,F16)93.9%
数値の確認:理論値と、Excelとxellstormがそれぞれ引いた10,000個の値の比較
契約を更新する顧客の割合、ベータ分布:理論値と各10,000回の引き
理論値Excel(RAND())xellstorm
平均80.0%79.9%80.0%
標準偏差12.1%12.1%12.1%
P1063.2%62.6%63.2%
P50(中央値)82.0%81.9%82.0%
P9093.9%93.8%93.9%

Excelは RAND() で完全にランダムに引きます。xellstormは範囲全体に均等に散らして引く(ラテンハイパーキューブサンプリング)ので、統計値が理論値に近くなります。

ベータ分布の使いどころ

xellstormでベータ分布を入力する

  1. セルを入力にして、「分布」ステップでベータ分布を選びます。aとb(アルファとベータ)を入力します。locは区間の下端、scaleは区間の幅で、割合なら0と1です。
  2. 過去の率があれば、サイドパネルの「データから」で、0〜1の値にベータ分布を当てはめます。別の区間なら、「ベータ分布:範囲が既知の場合」にその区間を入力して、当てはめ直します。

「Excelファイルから取り込み」は、AとBの有無にかかわらず、=BETA.INV(RAND(), alpha, beta) をベータ分布の入力に変換します。アドイン向けのモデルは、RiskBeta、RiskBetaGeneral、VoseBeta、PsiBeta から変換できます。

よくある質問

Excelでベータ分布の乱数を作るには?

=BETA.INV(RAND(), alpha, beta) を使います。たとえば平均が80.0%の割合なら =BETA.INV(RAND(), 8, 2) です。別の区間で引くには、4番目と5番目の引数に下限と上限を加えます。

アルファとベータは何を表しますか?

2つの比が中心を、合計が確実さを決めます。平均はα / (α + β)で、α + βが大きいほど、分布は細くなります。α = βなら50%を中心に左右対称で、α = β = 1なら0〜1の一様分布です。

平均と標準偏差から、アルファとベータはどう決めますか?

k = mean × (1 − mean) / sd² − 1 を計算し、α = mean × k、β = (1 − mean) × k とします。平均0.8、標準偏差0.1なら、k = 15、α = 12、β = 3です。標準偏差は√(mean × (1 − mean))より小さくなければなりません。そうでないと、該当するベータ分布は存在しません。

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