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今の資金で、この先12か月を乗り切れますか?

例題 · 資金が尽きるまでの期間 · 2026年10月更新

シミュレーションした現金残高の経路のうち、年末だけでなく、いずれかの月末で残高がマイナスになる経路を数えます。この12か月の例示モデルでは、10,000本の経路のうち34.1%で資金不足が起こり、27.3%は年末残高もマイナスです。売上が回復する前に資金が尽きる場合があります。

月次売上には持続性があります。ある月が低調だと、次の月も低調になる確率が高まります。モデルは売上の経路から現金残高を計算し、同じ経路で期首資金を増やす場合と月次固定費を減らす場合を比較します。金額の単位は千米ドルです。

モデルの概要

Assumptionsシートには、期首資金50、月次固定費55、売上の45%にあたる変動費、代表的な月次売上100が設定されています。CashシートはB列からM列まで、各月に1列を使います。売上の回収と費用の支払いは同じ月で、売掛金、税金、借入金の返済、資金調達費用はありません。

7行目では、売上から変動費と固定費を引いて純キャッシュフローを計算します。8行目は残高を繰り越し、B8=Assumptions!$B$3+B7から始めて、C8=B8+C7という形で12か月目まで計算します。Summaryシートでは、B2=MIN(Cash!B8:M8)が月末残高の最小値、B3=Cash!M8が最終残高です。2つの目標は、それぞれがゼロ未満かどうかを判定します。

売上を経路として扱う理由

シミュレーションでは、売上の対数をAR(1)過程で生成してCash!B3:M3に入れます。各月の対数売上は、長期的な中心値に、前月の対数売上とその中心値との差の0.75倍、さらに標準偏差0.18の正規分布に従うショックを加えた値です。4行目でEXPを適用するため、売上は正の値を保ちます。1か月目の直前の売上100から始めます。

正の持続性により、月ごとに独立に引き直す場合と違い、売上が低調な時期が続きやすくなります。代表的な売上100は、対数空間の中心値を金額に戻した値であり、期待売上ではありません。大きい側の裾が平均を押し上げるためです。この過程のパラメーターは説明用の前提で、企業の実績に当てはめたものではありません。

現金残高のファンチャートを読む

月次現金残高のファンチャートシミュレーションした10,000本の現金残高経路から求めた、各時点のP5〜P95とP10〜P90の帯、および中央値の線。12か月目:P10は−64、中央値は63、P90は222。単位は千米ドル。−1000100200024681012P5–P95P10–P90中央値
0か月目の期首残高から12か月目までの現金残高。単位は千米ドルです。帯は各月のパーセンタイルの範囲で、破線はゼロを示します。

線は各月の残高の中央値、帯はP10〜P90とP5〜P95を表します。12か月目の中央値は63、P10は−64、P90は222です。これは各時点での範囲です。毎月の帯が90%を含んでいても、経路全体の90%が1年を通して帯の中に収まるという意味ではありません。中央値を結ぶ線が、シミュレーションしたどれか1本の経路と一致するとは限りません。

年末残高がプラスでも、途中の資金不足を見落とす場合があります

全経路の6.9%は、途中の月末で残高がマイナスになった後、最後にはゼロ以上に戻ります。最終残高だけを見ると、こうした経路を見落とします。モデル化した各月の資金が足りるかは最小残高の目標で、年末の資金状況は最終残高の目標で確認します。

マイナスの残高は資金不足を表します。ファイルは、つなぎ資金で補えるものとして、その後も計算を続けます。ただし、調達できるかどうかや、その費用はモデルに含みません。月末と次の月末の間で起こる不足も検出できません。月内の支払時点が重要なら、週次または日次のモデルが必要です。

期首資金の増額と固定費の削減、効果はどう違いますか?

同じ売上のシミュレーション経路で3つの選択肢を比較
前提いずれかの月末でマイナス12か月目にマイナス12か月目の現金の中央値
基準の前提34.1%27.3%63
More starting cash(期首資金を増額)14.5%13.1%113
Lower fixed costs(固定費を削減)14.3%10.8%123

期首資金を50から100に増やすと、すべての月の残高に50が加わります。月次固定費を55から50に減らすと、1か月目に5が加わり、12か月目には累計で60になります。この例ではどちらも資金不足の確率を下げますが、効果が現れる時期が異なります。比較では、費用を削減しても売上は変わらず、実施費用もかからないと仮定しています。

各シナリオには、同じ売上のシミュレーション経路を使います。そのため、結果の差は、運よく有利な乱数を引いたためではなく、意思決定の違いから生じます。指定した2つの変更を比較するもので、必要最小限の手元資金や最適なコスト方針を探すものではありません。

試してみる

  1. サンプルを開き、シード1で10,000回の試行を実行します。月次残高の範囲と、資金不足を判定する2つの目標は設定済みです。
  2. 月次残高の結果を開いてファンチャートを確認し、最小残高と最終残高の出力を比較します。
  3. 保存済みの2つのシナリオを実行します。資金不足の確率と、時間の経過に伴う残高経路の変化を比較します。
  4. お手元のExcelファイルで結果を資金計画に使う前に、回収の遅れ、支払日、資金調達のルールをモデルに組み込みます。

よくある質問

資金が尽きるまでの期間は、期首資金を月次の資金消費額で割ればわかりますか?

資金消費額が一定の正の値なら、その比率で計算できます。売上が変わると資金消費額の符号が変わる場合があり、低調な月が続くこともあります。残高の経路をシミュレーションすると、その前提のもとで、選んだ期間を資金が持ちこたえるかがわかります。

12か月モデルで、それ以降に資金が尽きる時期もわかりますか?

いいえ。この例で不足がない経路も、確認できるのはモデル化した月末までです。その先の資金需要を調べるには、対象期間と前提を延ばします。12か月を乗り切るという結果を、資金がいつまでも持つという意味に解釈しないでください。

不足の確率が低ければ、資金が十分だと保証されますか?

いいえ。確率は、ファイルに設定した売上の過程、費用、入出金の時点、対象期間を条件とするものです。表示される確率が安定するまで十分な試行を実行するとともに、不利な前提や、より細かい支払時点も検証してください。

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