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配送が約束の期限に間に合う確率はどのくらいですか?

例題 · 配送リードタイム · 2026年10月更新

比較可能な過去のリードタイムに妥当な確率分布を当てはめ、約束の期限内に届く割合を求めます。この架空の例では、完了した18件の配送のうち77.8%が10日以内でした。観測値に当てはめた対数正規分布で10,000件の配送をシミュレーションすると、73.8%が期限に間に合います。実績データは意図的に少数にしています。説明用の例であり、運送会社の実績ではありません。

配送実績と約束する期限

History!B2:B19には、日数で表した架空のリードタイムが18件あります。最小3.2日、最大24.3日、平均8.4日で、1日未満の端数も残しています。DeliveryシートのB2は約束する期限の10日、B4は不確実なリードタイムです。

3つの数式で結果を明示します。B6=B4はリードタイム、B7=B6-B2は符号付きの遅延日数、B8=IF(B6<=B2,1,0)は期限内到着のフラグです。約束の期限ちょうどの到着も、間に合ったものと数えます。遅延日数がマイナスなら早着です。モデルは1回の試行につき将来の配送を1件抽出します。アクティビティのネットワーク、カレンダー、処理能力による待ち行列、プロジェクトの作業順序は含みません。

妥当な確率分布を比較する

この例では、下限をゼロに固定し、最尤法で当てはめた対数正規分布、ガンマ分布、ワイブル分布を比較します。これらの正の値を取る分布は、長い右裾で、ときおり遅い配送があることを表せます。表では3つの候補をAICで順位付けします。AICは、推定したパラメーター数にペナルティーを加えた当てはまりの指標で、低いほど良い値です。

同じ架空の実績に当てはめた3つの分布。予測では当てはめたパラメーターを固定
分布AICΔAICK-S期限内到着P90(日)
対数正規101.580.000.10073.8%13.8
ガンマ104.442.860.13770.1%14.2
ワイブル107.626.040.16666.7%15.1

この候補の中では、対数正規分布のAICが最も低くなります。順位は相対的な比較であり、真の分布である証明ではありません。K-S距離は、観測値と当てはめた分布の累積確率の差が最も大きいところの値です。小さいほど標本内でよく合っています。同じ観測値からパラメーターを推定した場合、通常のp値は楽観的になります。

当てはめた分布から期限内到着の確率を求める

観測値と当てはめた分布による配送リードタイムの累積割合リードタイム(日)ごとの累積割合。架空の観測18件と、それに当てはめた対数正規分布による配送シミュレーション10,000件。10日以内に届く割合は、実績では77.8%、当てはめた分布のシミュレーションでは73.8%。0%50%100%0102010日観測した実績当てはめ後のシミュレーション
階段状の破線は観測した実績、実線は当てはめた対数正規分布のシミュレーションです。約束するリードタイムで累積割合を読むと、期限内に届く確率がわかります。

当てはめた対数正規分布では、シミュレーションしたリードタイムの中央値は7.3日、P90は13.8日です。P90はモデル上で約10件中9件が間に合う期限であり、真のリードタイムの90%信頼区間ではありません。現在の約束である10日以内に届く確率は73.8%で、残りの26.2%はそれより遅く届きます。

観測した期限内到着の割合と、当てはめた分布の確率は、一致するとは限りません。前者は限られた実績を1つのしきい値で数え、後者は実績の全値に当てはめた滑らかな分布を使います。表では、分布の選び方で予測がどう変わるかも示しています。

シミュレーションしても、実際の標本数は増えません

10,000回の試行を実行すれば、当てはめたモデルの答えに含まれる数値的なノイズは減ります。しかし、18件の観測が10,000件の実証データに変わるわけではありません。シミュレーションでは当てはめたパラメーターを固定するため、その推定値や分布の選択に伴う不確実性は含まれません。

実績がこれほど少ないと、数件の遅い配送だけで、当てはめた裾が大きく変わる場合があります。個々の観測値とヒストグラムやP-Pプロットを確認し、妥当な分布を比較して、後の配送で予測を検証します。実データに当てはめる前に、挙動の異なるルートやサービス水準を分け、傾向の変化を確認してください。輸送中の注文はリードタイムがまだ確定していません。すべて除くと、実際より速く届くように見える場合があります。

この当てはめは、安定した条件のもとで完了した、比較可能な配送を記述します。新しい供給業者、ストライキ、ルート変更、多数の注文を同時に遅らせる共通の障害はモデル化していません。これらには、配送1件を扱うこの例を超えた、明示的な前提やシナリオが必要です。

試してみる

  1. サンプルを開いて実行します。保存済みの入力は、付属の実績に当てはめた対数正規分布で、期限内到着のフラグを目標にしています。
  2. 「Distributions」ステップでDelivery!B4を選び、「From data」を選択します。History!B2:B19を入力して「Fit range」を選びます。アプリはほかの適切な分布も試すため、全候補の順位は、この3分布の比較と異なる場合があります。
  3. 当てはめた分布の形と取りうる値の範囲を確認し、妥当な分布を選んで入力に使います。再実行し、期限内到着の目標とP90を比較します。
  4. 実績を入れ替えたら、もう一度当てはめて、新しい分布を適用します。当てはめ済みの入力は、その時点のデータのスナップショットです。編集後に自動で当てはめ直す連動機能ではありません。

よくある質問

過去の配送データは何件あれば十分ですか?

すべてに当てはまる件数はありません。裾にあたる配送までカバーする期限を約束するには、典型的な配送時間より多くの根拠が必要です。過程が変化していたり、異なる過程が混ざっていたりすると、標本数が多くても判断を誤らせる場合があります。この小さな例は手順を示すもので、信頼できるサービス保証を確立するものではありません。

AICが最も低い分布を、そのまま採用してよいですか?

いいえ。値の範囲と裾が実務に照らして妥当か、近い候補に替えると意思決定が変わるか、その後のデータが予測を裏付けるかを確認してください。観測した標本にはよく合っていても、将来の予測は外れる場合があります。

プロジェクトのスケジュールリスク分析と同じですか?

いいえ。このモデルは、過去の観測から配送1件の所要時間に分布を当てはめます。プロジェクトのスケジュールリスク分析は、不確実なアクティビティ、依存関係、リスクイベントを組み合わせて、プロジェクトの完了時点を計算します。

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